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Echolinkの運用は パソコンだけでできる"Single-User"モードから

HAMSTIR DXはノード局 (ネットの入口の局) 開設に使うものですが、まず、
パソコンだけでネット接続局と交信する"Single-Userモード"から始めることを推奨します。
このモードはEchoLinkの設定だけで比較的簡単にできて、これで Vo-IP通信に慣らしてから
次の"Sysop"モードで、ノード局開設に進むのが無理のない進め方です。
"Sysop"モード運用はエコーリンクサーバーに長時間接続するので、一般的に30分以内といわれる
Proxyサーバー (プライベートプロクシ) 経由では何かと不便です。サーバーへの直接接続が必要になります。

Echolinkの入門から設定方法まで詳しく解説されたページがありましたので、下記リンクをご覧ください。
ページはTM-D710用として解説されていますが、"EchoLink編"(P.44-)ではソフトのダウンロードから
設定運用まで、大部分が一般的な内容となっており、かつ、わかりやすいです。(APRSも)
TM-D710はモデム内蔵で十分な表示機能もあり、APRS, EchoLinkをパソコンなしで楽しめるのが特徴です。
・KENWOODページへリンク(6.74MB): tm-d710_s_enjoy_aprs_and_echolink.pdf
・リンクされない時はこちら

HAMSTIR DX使用のノード局 (-L/-R) の設定例
・ネット制御が VOXの場合 HAMSTIR_DX_EchoLink-VOX.pdf
・ネット制御が スケルチの場合 HAMSTIR_DX_EchoLink-Squelch.pdf
・FTM-100/400等C4FM機特有の設定 
 =FTM-100の設定例
  設定画面に入るには、[DISP SETUP]ボタンを長押しします。(WIRES-Xノード局モードにはしない)
  [DATA] =>[1.COM PORT SETTING] =>[COM OUTPUT] : PACKET
  [DATA] =>[2.DATA SPEED] : DATA 1200 bps
  [DATA] =>[3.DATA SQUELCH] : 2 TX OFF
 =FTM-400の設定例
  設定画面に入るには、[DISP]ボタンを長押しします。(HRI-200制御モードにはしない)
  [TX/RX] =>[AUDIO] =>[MIC GAIN] : NORMAL
  [DATA] =>[COM PORT SETTING] =>[OUTPUT] : OFF(camera)
  [DATA] =>[DATA BAND SELECT] =>[DATA] : MAIN BAND
  [DATA] =>[DATA] : 1200bps
  [DATA] =>[DATA SQUELCH] =>[DATA] : TX/RX BAND
  [DATA] =>[DATA SQUELCH] =>[TX] : OFF

ルーターの穴あけ
EchoLink version 2.0.908 以降では、この作業は不要ですが、うまくいかない場合は設定してみてください。
ルーターがVoIPのデータ (音声) を通せるようにする設定が、俗に"ルーターの穴あけ"といわれるものです。
"Sysop"モード運用の場合は必須と考えてください。
ルーターの説明書を見ながら、@IPアドレスの固定 ATCP 5200とUDP 5198と5199の設定を行います。
・Coregaルーターの例)

音声レベル調整
設定の最後は、テストサーバーに接続して音声レベルの調節をします。
1.まず、マイクレベル調節のボリュームを表示します。
  EchoLink : [Tools] =>[Adjust Volume] =>Recording...
2.テストサーバーに接続しますが、接続すると男性の声で応答があります。これだけではまだ片道通信です。
  EchoLink : [Station] =>Connect to Test Server
3.[Transmit]をクリックして、テストサーバーに画面左下のバーグラフを見ながら何か音声を送信し、
  同時にMicの音量を合わせます。黄色が時々点灯するくらいがいいです。
4.次に、[Transmit]をクリックして、受信に戻します。テストサーバーからオーム返しがあれば穴あけに成功です。
5.オーム返しの間にPlayback...側のレベル合わせをやります。
  "Sysop"モードの時は、このレベルがリグのマイク入力になり、ハンディ機などで音の歪具合を聞きながら合わせます。
  注意) 本機が接続された状態では、パソコンは二つのサウンドカードが存在すると認識しております。
     パソコンオンボード:AC97オーディオ・・・等、本機:USBオーディオデバイス
     この場合の音声レベル調整においては、オンボード側のボリュームが必ず表示されるので、
     [オプション] =>[プロパティ]からUSBオーディオデバイスを選択してください。

Echolink運用のポイント

■トーンスケルチは必須
 これがないと、EchoLinkに関係ないローカル局などを受信して そのままネット側に送出してしまい、
 他の接続局から苦情をもらってしまいます。トーン周波数が一致した局だけ受信するようにします。
 リグにトーンスケルチが内蔵してない場合は、ソフトウェアの"SoftTSQ"がEchoLinkと非常に相性がいいです。
 ノード局にアクセスするモービル局などは、トーンは必要ですが、トーンスケルチは不要です。

■送受信タイミング (インターネット特有の転送待ちやリトライによる遅れ)
・相手が受信に移ってから送信開始 (PTTオン) まで5秒以上待つ
  コンファレンスなど多数の局が接続している時、受信に切り替わる前に再び送信状態になり、
  相手局の設定によるが自動切断されたり、連続送信でタイムアウトタイマーが作動したり、
  最悪、トランシーバーが壊れたりする。

・送信開始 (PTTオン) から話し始めまで一呼吸おく
  電波を受信してトーンスケルチが開き、EchoLinkがネット側に送出するまで若干の時間がかかり、
  頭切れになりやすいので、1秒くらい間をおきます。

・送信時間は2分30秒を目途に (意外に短い)
  WiresUは3分が一般的だが、EchoLinkでは2分30秒が多いようです。
  送信時間設定 : [Tools] =>[Setup] =>[Timing] =>[Transmit Time Limit] "150"sec
  逆に、カンファレンス内の交信をローカルに送信している状態では、5秒程度の受信時間があるのみで、
  ほぼ連続送信になります。念のためリグのタイムアウトタイマーも設定しましょう。"5分から10分程度"
  ハイパワー運用局は、オーバーヒートを避ける為、カンファレンスから自動切断する設定も一つの方法です。
   [Tools] =>[Sysop Settings] =>[Options] =>[Max key-down Time] "180"secくらい。ローパワー局は"0"=オフ。
  この場合、自動再接続はされませんが、リグの過熱保護回路を多用するのは故障のもとです。

■送信出力は少なめに
 Wires-Xも含め、数十キロ以内に同じ周波数の局がいた場合は混信を避ける為、
 トーン周波数を別にするのはもちろん、出力も半分以下にしましょう。
 ローカル局の有無にかかわらず、周波数占有に近いので出力は少なめに。

■VOX運用時はリバウンド対策として、スケルチクラッシュの値を大きく
 ネット側の局が受信に戻った瞬間、自分のノード局がネットに一瞬送信してしまう現象をリバウンドといいます。
 何かとうるさいものですが、この対策として、スケルチクラッシュの値を400(ms)以上にしてみてください。
  EchoLink : [Sysop Setup] =>[RX Ctrl] =>Squelch Crash Anti-Trip Duration 400(ms)

■音声が途切れる時の一つの対処方法
 EchoLinkの[Performance]にバッファーの設定があり、ここの数値を大きくすることで音切れは改善されるはずですが、
 ロースペックの8MbpsネットワークとPen366MHzPCでは、数秒間の音切れ対処は困難としていました。
 ですが、音切れは EchoLinkの Station List更新時の束になったデータのダウンロードによることが判明しました。
 ということで、気になる局は次の設定をしてください。
  [Tools] =>[Preferences] =>[List] "Update Station List Automatically"のチェックをはずす。
  アップデートは"Reload"アイコンをクリックしますが、表示更新まで一分くらいかかることもあります。

■以下随時追加
* EchoLink は Synagenics,LLC の登録商標です。

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